こんにちは、とあるマイナー外科医です。
みなさんは利益確定の位置を決めていますか?
今回は利益確定や逆張りの時に使えそうな値動きの習性について考えていきます。
利確は難しい
例えば、以下のような値動きがあり、ロングでエントリーしていたとします。
あなたならどのあたりを利確のポイントとして考えますか?
エントリーの位置は決めているけど利確の位置はなんとなくという方も一定数いるのではないでしょうか。
値動きの到達地点
値動きの到達地点を予測することは「値幅計算」とも言われています。
この値幅計算については有名な理論がいくつかあり、特に有名なのは一目均衡表の「値幅観測論」に出てくる「N値計算」や「E値計算」ではないでしょうか。
N値計算、E値計算...波動の始点が異なるのですが、なんとなく難しい感じがしますよね。
両者ともに共通する原則はただ一つです。
それは「少なくとも初動の値幅(上の図だとAに該当)と同じだけもう一度伸びる」ということです。
もっと端的に言うとチャートは対称性(=シンメトリー)を形成しやすく、その地点が意識されやすいということになります。
「初動→レンジ→初動と同じくらい伸びる」と覚えてください。
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シンメトリーの実例
こちらはGBPAUDの4時間足になります。
大局は下降トレンドの時期でありましたのでショートを狙います。
初動は安値を抜けた赤矢印のところになり、その後レンジを形成したのでレンジが崩れた初動のところから対称性を見ます。
きっちり初動と同じ値幅が出ていることが見て取れると思います。
対称性があることは分かった。ではどうしたらいいのか。
ここまではよく言われていることなのですが、では実際にこの対称性をどう利用したらいいのかわからない方もいるでしょう。
トレードのルールを作って繰り返し運用する際には、同じ期待値のものであればシンプルなほうがいいです。
値幅計算は乱暴に言ってしまえば「初動→レンジ→初動と同じ値幅の値動き」ということになるので、初動を定義してから考えましょう。
- 4時間足でトレンド方向に沿った方向の高値(安値)更新を初動波とします。
- 初動を確認したらレンジを確認します。今回は初動波を超えない値幅で明らかに逆行したところをレンジとしてみました。
- レンジが確認できたらご自身の好きなインジケーターや分析ツールを使ってエントリーします。例えばラインや水平線のブレイク、RSIやストキャスなどのオシレーターを使ってみてもいいかもしれません。
- エントリーしたら初動と同じだけ伸びるのを待って利確します。
実践
GBPAUDの4時間足になります。
大局は上昇トレンドです。大きな初動波が出たので明らかに逆行するのをひたすら待ちます。
トレードにおいてはこの待つという作業が大きなエッジを生みます。
逆行を確認できたらエントリートリガーを探します。
今回はシンプルにエントリートリガーを逆行確認後のラインブレイクとしてみます(緑丸)。
エントリーしたら初動波と同じ値幅が出たところで利確します。
リスクリワード比は1:1.5でした。
スプレッドが狭いともう少し利益が出たかもしれませんね。
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実際にN値計算地点到達後にかなり落ちている(=それ以上買われなかったか大きな利確が入った)ので意識されているのがわかると思います。
まとめ
今回は対称性に絞って利確の位置について考えてみました。
あくまで1例なので実践する際には初動の定義や初動後にエントリトリガーを探し始める条件、エントリートリガーに何を使うかなどをもって後方視的な検証が必要となってきます。
しかし、普段から波の対称性を意識しておくと値が止まりそうな位置があらかじめ予想できるようになるので優位性のありそうなポイントを探しやすくなります。
みなさんもシンメトリーを意識してみてはいかがでしょうか。
この相場の対称性については「ワイルダーのアダムセオリー」で詳しく紹介されています。
興味がある方や対称性についての知見をブラッシュアップしたければ一読の価値があると思います。
このブログでは主にテクニカル分析について発信していますが、ファンダメンタル分析ができるとエントリー精度が上がると思います。
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それでは本日もよいトレードライフを!