こんにちは。とあるマイナー外科医です。
本日はみなさんご存じの酒田五法とそのなかに出てくる「新値」の使い方について考えていきたいと思います。
酒田五法についてはさまざまな書籍が出版されていますね。
一般的には様々な足型が紹介されており、和製チャートパターンガイドブックのようなイメージを抱く方も多いのではないでしょうか。
林輝太郎さんの「定本酒田罫線法」には足型や新値、建玉の取り方などについて細かく解説されています。
詳しいことが知りたい方は本を読んでみてくださいね。
酒田五法の特徴
酒田五法では大勢・中勢・日々の値動きの3つの時間軸で相場を解釈するようです。
日足と新値、足型を用い、中勢の中で生じる反発を狙いに行くスタイルのようですね。
現代のマルチタイムフレーム分析に通じるものを感じます。
それではさっそくですが実際のチャートでの実践を考えてみましょう。
2011-2016年のUS30のチャートになります。時間軸は日足です。
ボックスで示していますが、2波伸長パターンでシンメトリーを形成しています。
2波伸長パターンは強い上昇もしくは下降トレンドの際に見られ、途中の逆行波までトレンド方向に進むレンジになっているパターンをよく見かけます。
シンメトリーとはなんぞやという方は「利確の位置はどこにある?【シンメトリーを探すチャート分析】」を読んでみてくださいね。
大勢が青の帯、中勢は紫・赤のチャネルとすると、主に紫・赤ラインの切り返しのポイントを狙っていくイメージでしょうか。
足型についてはいろいろなところで説明されているので、今回は「新値」を使ってチャートを見ていこうと思います。
「新値」の使い方
チャート上に新値足を表示してみます。
新値足の期間は3本が一般的なようですが、今回は1本で見ていきます。
新値の使い方として書籍のとおり中勢の場合、新値1-4本目までは押し目、5本で中勢転換としてみます。
積極的にナンピンを使用するため、新値4本目まではナンピンしていくようにしてみます。
まとめると
- 新値5本が出た方向を中勢の方向とする
- 中勢の方向に逆行する新値4本まで積極的にナンピンしながらポジション作成
- もう一度中勢の方向で高値更新できたらトレード成功
- 中勢方向と逆方向に5本新値が出たら損切り
検証してみると...
星印がトレード成功、×印がそのまま逆行して中勢転換してしまうパターンです。
約4年で27トレード、成功:失敗=18:9となりました。勝率は約66%です。
また損切りになるときはフルナンピンで新値5本分の値幅で切ることになるため、そのまま使うとなるとリスク管理が難しそうです。
傾向としては
- 三尊/逆三尊の右肩にあたる場所にある中勢転換は損切りになりやすい
- 4本新値のあとレンジのような値動きが出たあとの5本新値は損切になりやすい
という特徴がありそうなのでそれを除外してみます。
21トレード、成功:失敗=18:3となりました。勝率は約85%です。
これだともしかすると新値5本分の値幅で負けたとしてもトータルで利益が上回るかもしれません。
問題点としては、新値5本で損切りという条件にするとどれくらいの値幅で切ることになるかわからないのでリスクの想定が難しいことでしょうか。
また、高値更新で利確のルールだと値幅が取りにくいです。
新値の本数などに着目して利確するともう少し利益が伸ばせるかもしれませんね。
もちろん今回は4年分しか見ていないので全期間・前向きでは同じような勝率にはならないと思います。
しかし、工夫すれば利益が出るロジックにできるポテンシャルはあるかもしれません。
最後に、私は書籍を少し齧った程度なので、実際の新値の使い方は異なるかもしれません。ご注意ください。
経験的統計値やきちんとした新値の使い方など、詳しいことについては「定本酒田罫線法」に書かれていますので気になる方は読んでみてくださいね。
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まとめ
酒田五法について「新値」の観点から考えてみました。
酒田五法は踏み込むとなかなか難しいと感じました。
個人的には「相場の神様本間宗久翁秘録-酒田罫線法の源流」が漫画形式で楽しみながら読めました。
漫画形式ながら含蓄に富む内容で読み応えがあります。
このブログでは主にテクニカル分析について発信していますが、ファンダメンタル分析ができるとエントリー精度が上がると思います。
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それでは本日もよいトレードライフを!