こんにちは。とあるマイナー外科医です。
以前より自身のトレードを言語化する作業を進めていました。
近頃はトレードの言語化も概ね終了したため、オリジナルの半裁量EAを用いて省エネトレードしています。
なぜ、コストをかけてEAを自分で作ったのかその理由について紹介したいと思います。
サンクコスト効果を意識したことがありますか?
サンクコスト効果とは「埋没費用効果」とも言い換えることができ、とある物事にかけた「回収不能なコスト」により合理的な判断ができなくなり、非合理的な方法でコストをかけ続けてしまうことを言います。
過去に自分がかけたコストに執着してしまうのですね。
突然ですが、みなさんは利益や損失がでたときにどのような感情を持ちますか?
私はと言いますと昔はポジションを持つとずっと血眼になって値動きを追っていたので、もちろん損切りすると悔しかったですし、連敗すると精神に変調をきたし、一貫したトレードなどできませんでした。
トレードにおけるサンクコストには「金銭」「時間」「労力」「虚栄心」などが含まれると考えられます。
「金銭」などは分かりやすい例ですが、損失がかさむと合理的な判断ができなくなり、せっかく期待値がある方法を捨てて過去に失敗したことのある方法や、やったこともないような方法でトレードを繰り返してしまったりします。
自分のサンクコストのウェイトを知る
サンクコストによるバイアスの影響を受けないためにも、自分がトレードのどの部分に対してサンクコストを感じやすいか知っておくとよいかと思います。
私の場合は「時間」が最も強いサンクコスト効果を持ち、「時間」を回収するために「金銭」を投じる傾向にありました。
スキャルピングをやっていたときには相場に深夜まで張り付いていました。
トレードに時間をかけたことに対して執着して「今日は勝って終わりたい」と思ってしまうことが多々ありました。
結果はみなさんがご想像される通り、レバレッジを上げてさらに損失を膨らませる結果となることが多かったです。
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サンクコストのウェイトから行動を変容する
私は自身のサンクコストには「時間」のウェイトが大きいということを理解したため、以下のように行動を変えました。
①スキャルピングをやめ、チャートに張り付かなくてもよい値幅・時間軸でトレードをする
②トレードを言語化し、自動化できる部分は自動化して極力時間をかけない
極力トレードにかける「時間」を削減しようと行動してきた結果、トレードのエントリーと損切りを半自動化し、少し長めの時間軸で大きめの値幅をとるトレードスタイルになっています。
その結果、損切りに対していろいろと考えなくて済むようになり、損切りによってその後の行動が変化することがなくなりました。
エントリーも自動化することによりサンクコストがかからなくなります。
エントリーにサンクコストがかかると損切りしにくくなりますよね。
「これだけ付きっ切りで見てエントリーしたのに...」と。
その後スムーズに計画していたトレードを行うという観点からはとても不利です。
デイトレードで値動きを見ながら手動エントリーするのは「時間」というコストがとてもかかります。
私は数年間、仕事の傍ら毎日6時間以上デイトレードしていました。
大変なコストがかかっていますね。
デイトレードで資産30倍を達成することができましたが、その後にインデックス投資へ移行したのはそういうことです。
自身の性格を変えるよりも行動様式や環境を変えて習慣化するほうが簡単です。
習慣化に加え、ルーチンで決まり切っていることは自動化してしまえばもっとサンクコストがかからなくなります。
現在はひとつのトレードにかける時間が極端に短くなってしまったため、個々のトレードに対する感情が希薄化しています(少し寂しいような気もしますが...)。
まとめ
サンクコストによるトレードへのバイアスを軽減する方法について考えてみました。
まずは、ご自身のサンクコストの中で大きなウェイトを占めているものがなんなのかを考えてみることをオススメします。
それを理解することができれば、もっと楽にトレードできるかもしれませんね。
「新版 魔術師たちの心理学――トレードで生計を立てる秘訣と心構え」などを読んでみてもいいかもしれません。
私は書物には必ずしも有益な情報が載っているとは思いませんが、もやもやしていた部分を言語化してくれている部分を1か所でも見つけることができれば読んでよかったと考えます。
ブログを書くのもその一環で、ブログを書くという行為が私自身の行動を言語化する一つの手助けになっています。
それでは本日もよいトレードライフを!