チャート分析の応用

押し目と利確を黄金比率で計算する

こんにちは。とあるマイナー外科医です。

以前「対称性を利用して利確地点を計算する方法」をこのブログで紹介しました。

しかし、対称性だけにこだわると拡張性を損なうことになってしまうかもしれません。

なぜなら、シンメトリーは1:1の波動にしか対応できないからです。

今回は少しだけ定量的に押し目と利確について考えていこうと思います。

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黄金比率って?

端的に言いますと「1:(1+√5)/2」のことです。

(1+√5)/2は「黄金数」とも言われ、無理数ですので約1.618になります。

ちなみに第二黄金比は1:約2.618だそうです。

人が最も美しいと感じる比率」と説明されている場合が多いようです。

国境を越え、多くの人の脳が好む比率というところに価値がありそうです。

マーケットも人々の習性から形成されていますので。

黄金比率を利確に使ってみる

それでは、対称性を利用する代わりにこの「黄金比率」を使って利確のポイントを見てみましょう。

フィボナッチリトレースメントを使用します。

初動波を1とし、その1.618倍の値幅を利確地点とします。

初動波の定義がわからないという方は「ダウ理論とエントリーのタイミング【エントリーすると逆行する理由】」を読んでみてくださいね。

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不思議なことに、黄金比できっちり反応した場合には青四角で示しているようにシンメトリーが形成されていることが多い印象です。

では実際のチャートで見ていきましょう。

初動波を1とし、黄金比(1.618)および第二黄金比(2.618)にあたる部位を利確のポイントとします。

GBPUSD 30M

GBPUSDの30分足です。

黄金比(1.618)・第二黄金比(2.618)ともに到達したところで反発を認めており、それなりに意識されているポイントであることがわかります。

また、黄金比で値が止まった場合、値幅計算がシンメトリーになっていることがわかります。

シンメトリーについてよくわからないという方は「利確の位置はどこにある?【シンメトリーを探すチャート分析】」を読んでみてください。

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さらに、黄金比を超える値動きが起こった場合には第二黄金比に到達し2波伸長パターンとなっているようです。

対称性を突破した場合には2波伸長の対称パターンになる可能性があるということを過去記事にしていますのでこちらも併せて見てみてくださいね。

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黄金比率を押し目のエントリーに使ってみる

ここまでは黄金比率を用いて利確のポイントを観察してみたのですが、今度はこの比率を逆の視点から見ていきます。

利確地点は初動波を1としたわけですが、今度は押し目を1とした場合に初動波が1.618になるように設定してみます。

実際に使う際には初動波をやはり1にしたほうが使い勝手がよいので、それぞれ1.618で割ります。

そうすると、初動波1に対する押し目は「0.618戻し」になります。

こちらも実際のチャートに当てはめてみましょう。

GBPUSD 30M

こちらもGBPUSDの30分足です。

明らかな初動波の後、最初の押し目が0.618戻しになっていることが観察されます。

トレードへの応用2パターン

最終的には「トレンド方向に逆行する波動に対して比率を用いて逆張りして押し目を拾うパターン」もしくは「パターン認識などと合わせて比率を用いて反転を切り取っていくパターン」に分かれそうです。

どちらもいわゆる逆張りになるわけですが、大局を意識したほうが値幅は取れそうですね。

フィボナッチブレイクアウト売買法 高勝率トレーディングの仕掛けから手仕舞いまで」にはフィボナッチ比を利用した順張り方法について様々なパターンが紹介されています。

スキャルピングや短期でトレードされる方は「フィボナッチ逆張り売買法 パターンを認識し、押し目買いと戻り売りを極める」を読むとエントリー精度が上がるかもしれません。

まとめ

黄金比で利確と押し目の位置を予測してみました。

相場が黄金比で動くときにはどういうわけかシンメトリーを形成している場合が多いです。

なので、対称性の代わりに黄金比を使ってみるとより定量的なトレードができそうです。

もちろん常にこの比率で相場が動くわけではありません。

しかしながら、黄金比率は相場を判断するひとつの「モノサシ」になるかもしれませんね。

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最後に

いろいろなレベルのフィボナッチ比で大量にラインを引いてトレードしている方をよく見かけます。

トレードスタイルはみなさんそれぞれだとは思いますが、私は相場を見るモノサシはできるだけシンプルにしたほうがいいと考えています。

たくさん線があるとそれだけ判断しにくくなりますし、検証も難しくなります。

さらに、エントリーできそうなポイントがたくさんあるとそれだけでも精神を消耗していきます。

トレードのルールはできるだけ少なく、守りやすいものにしていったほうがいいと考えています。

このブログでは主にテクニカル分析について発信していますが、ファンダメンタル分析ができるとエントリー精度が上がると思います。

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  • この記事を書いた人

とあるマイナー外科医

アラサーのマイナー系外科専門医。 FXとインデックス投資を行う兼業投資家。 テクニカル分析を用いたFXのデイトレで資産30倍達成。

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