こんにちは。とあるマイナー外科医です。
本日はトレンドラインを用いた手法のなかで、「スティーパートレンドライン」を用いたトレードについての私の見解を書いてみようと思います。
スティーパートレンドラインとは
スティーパートレンドラインとは、英語だと「steeper trend line」とも呼ばれています。
「steeper = 急勾配」という意味で、長期のトレンドライン上に引けるもう一本の急峻なトレンドラインのことを指します。
①が長期のライン、②が「steeper trend line」です。
②のラインブレイクから①の長期のラインまでの値幅を取る手法です。
かの有名なロブ・ブッカー氏の「2trendy」でも紹介されていますが、海外サイトではsteeper trend lineとして比較的メジャーに紹介されているようです。
要するに「Mean reversion = 平均回帰性」に着目した手法の一つでしょうか。
実際のチャートで見てみる
こちらはXAGUSDの4時間足チャートになります。
平均回帰性がわかりやすいよう移動平均も長期・短期ともに薄っすらと表示させています。
緑のトレンドラインが長期のトレンドライン、赤のトレンドラインがsteeper trend lineです。
長期のトレンドラインへ回帰しているのがわかるかと思います。
スティーパートレンドラインを使ったトレードの問題点
端的に言いますと、再現性を保つことが非常に難しい手法であることが問題点になります。
「トレンドラインの引き方って?【ダウ理論とシンプルに組み合わせる】」でトレンドラインの引き方については紹介したのですが、トレンドラインを引くという行為自体が再現性に乏しいです。
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トレンドラインの引き方って?【ダウ理論とシンプルに組み合わせる】
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上で実際のチャートに「利益が出るであろうスティーパートレンドライン」を引いている訳ですが、実際のところトレンドラインを引こうと思えばいくらでも引けます。
さらに言えばトレンドラインに長期/短期の概念まで付随しているため、私自身はこの手法をとても複雑な手法であると考えています。
そしてもう一つの問題点は長期の需給に対して逆らう方向にトレードしなければならないということが挙げられます。
需給のバランスが偏っているから傾きのあるトレンドラインが引けるわけで、それに対して逆方向にトレードしていくことはあまり得策ではないように思います。
改善策を考えてみる
そうはいっても、相場の平均回帰性は非常に強力なロジックを作るポテンシャルを持っていると思います。
需給に対する潜在的なバランスの変化はダイバージェンスで予見することができるかもしれません。
なので、今回はこれにダイバージェンスを組み合わせてみるようにしてみます。
ダイバージェンスについては「暴落を予見するインデックス投資【ダイバージェンスの見方】」で紹介していますのでよくわからない方は目を通してみてくださいね。
同じくXAGUSDの4時間足、オシレーターはベーシックなRSIの14期間を使用しています。
ダイバージェンスを組み合わせたことで、より明確にチャンスを捉えることができるかもしれません。
もちろんこれだけでは定義付けが不完全ですし、実際に使用するとなるとバックテストを行わなければなりません。
また、市場により平均回帰性が異なると思われ、この手法が効きやすい/効きにくいといった差が出てくるかもしれません。
しかし、詰めていくとエッジのある手法を構築できるかもしれませんね。
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まとめ
スティーパートレンドラインについて、問題点と改善策を考えてみました。
そのまま使うとなると問題点が多そうですが、工夫することで強力なロジックを構築できるかもしれません。
相場の平均回帰性は奥が深いテーマになります。
難しいことを考えずにこの手法を試してみたいという方には「勝率8割の馬鹿トレFX」にシンプルな方法が書いていますので読んでみて下さい。
このブログでは主にテクニカル分析について発信していますが、ファンダメンタル分析ができるとエントリー精度が上がると思います。
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それでは本日もよいトレードライフを!